老人性難聴は、加齢のために聴力が低下する現象です。いわゆる「耳が遠い」という状態です。 聞こえをつかさどる感覚細胞の老化や、蝸牛神経の老化、脳の老化などが組み合わさって、聴力が低下していきます。
普通は50歳を超えると聴力が急激に低下し始め、60歳以上になると日常会話が不便になり始める人も出ます。しかし、進行状況は人によってさまざまで、40代で補聴器が必要になるほど聴力が低下する人もいます。そのような場合は、他の耳の病気と鑑別するために検査が必要です。
老人性難聴は、高音域が聞き取りにくくなるのが特徴で、特に女性の高い声が聞き取りにくくなります。その後、老化が進むにつれて、聞き取りにくい音域が広くなっていきます。
また子音が高い「サ行」や「タ行」の言葉が正しく聞き取りにくくなるようです。「サ」の音と「シャ」の音を聞き違えたり、「タ」の音と「ラ」の音を聞き違えるといったこともあります。
また、音と音の区切りがわかりにくくなるため、あまり早口で喋られるとスピードについていけず、きちんと言葉が聞き取れないということもあります。その他、ドアの開く音や車のエンジンの音、足音などの物音に敏感に反応するという特性もあります。老人性難聴は、老化に伴う生理現象なので、進行を抑えることはできません。また感覚細胞や神経を再生することもできないので、予防法はありません。現在のところ、聴力が衰えてきたら、補聴器で聴力を補うという対処法しかないでしょう。
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