高圧酸素療法とは、大気圧よりも高い気圧の装置に入り、高濃度の酸素を補給することにより、血液中に溶解する酸素の量を増量させる目的で行われる療法です。血液中にもっと酸素を増やしたい疾患や、高濃度の酸素を血管経由で目的の組織に送りたい疾患の治療に使われるもので、急性一酸化炭素中毒や薬物中毒の治療、末梢血管障害、心筋梗塞の治療などにも用いられます。
突発性難聴の治療の場合は、一時的に血液循環が悪くなって機能が低下した内耳に、酸素を大量に送って血液循環を改善するために使われます。治療時間は疾患によって異なり、中毒などの場合は装置に長時間入室しますが、突発性難聴の場合は毎日2時間くらい入室することを繰り返すのが一般的です。
高圧酸素療法を受けるときに注意しなければならないのは「耳抜き」ができるかどうかです。この療法を受ける最中には、鼓膜の中と外で圧力が変わるので、飛行機やトンネルの中に入った時と同じように「ツーン」という耳が詰まったような感じがします。
そこで鼻をつまんだままで息を出す「耳抜き」をして、鼓膜の内外の気圧を揃えることが必要になります。耳抜きができないと、耳に異常をきたすことがあります。ところが、風邪をひいていたり鼻が詰まっていたりすると、耳抜きがやりづらいのです。
このような状態で高圧酸素療法を行う場合は、必ず医師にそれを伝えましょう。また装置は特殊なもので、設備を持っている施設が限られているのも問題の一つと言えます。
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